NARD山梨農場研修に行ってきました

NARD JAPANは山梨県甲府市にあります。広大な農場でさまざまな芳香植物を無農薬で育てて、安全な精油の基準を研究し、さまざまな情報をダータ化し安定した品質の精油を流通させている仕組みを学びました。これだけの種類の芳香植物を見るのは初めてです。全国から約三十人の研修生が集まり、最初に第1農園の植物の説明を受けました。それぞれの植物を触って、香りを嗅いで、説明を聞きメモを取り、そして撮影をする。とにかく種類が多くて、不器用な私は興奮でフラフラになりそうでした。

ティーツリーレモン
ティーツリーレモン

農場見学の後、ティーツリーレモンをつみ取りました。水蒸気蒸留をするためです。枝の部分を一緒に釜に入れてしまうと品質が落ちてしまうので、芳香物質の含まれている葉の部分だけをつみ取って行きます。水蒸気蒸留の過程を経て精油が出来るまでの流れを体験しました。

ティーツリーレモンは、ラボーテでも育てています。小さな一年目の株ですが、農場でつみ取った株は3~4年物なのだそうです。ふわふわと細長い葉がとても爽やかな香りでした。せっかくなので、素手で葉の摘み取りをしてみたら、良い香りがしばらくしていました。
蒸留機

蒸留機

清潔に保たれた蒸留室は、機械に振れることは許されません。全てのパーツを分解して消毒してあるからです。清潔な状態で蒸留を行わないと雑菌が混入してしまいます。一回ごとにこの消毒作業を行うのだそうです。
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蒸留のしくみ

この地で精油を製造するのには、品質で最も重要な水質が良いからです。富士山を望むアルプス山系に位置するこの土地は、水の美しさで知られていて、すぐ側には大手飲料メーカーのミネラルウオーターの水源があります。
第二農園は社屋から車で20分ほど山間に有りました。途中の風景は一面のブドウ畑で、NARDの農場も以前はブドウ畑だったのだそうです。収穫がほぼ終わって、紅葉して鮮やかな黄色に染まったブドウの葉がとても綺麗でした。
蒸留された精油とハーブウオーター

蒸留された精油とハーブウオーター

みんなの手でつみ取ったハーブが、精油となって目の前に現れたのにはとても感動しました。そして素晴らしい香りがしました。この後一ヶ月ほど熟成させることで、濃厚で力強い安定した精油になるのだそうです。このほかにも多くの貴重な体験ができました。農場には図鑑でしか見たことの無い精油原料の植物が、生き生きと葉を揺らし、のびのびとした生命力を感じる事が出来ました。この体験は少しずつ紹介していきますね。